2004年01月22日

江戸と上方芝居噺あれこれ(2004/01/22)

 江戸にも上方にも芝居噺と言うジャンルがあります。
 何(いず)れにしてもここで言う芝居とは歌舞伎の事ですのやが、一切、音と言うものを使わない素ばなしをモットーとする江戸と、はめものと称してチョットした噺にも、囃子鳴り物の入る上方とは色合いが違うのはやむを得ぬところです。
 江戸は円朝等に代表される道具入りで、人情噺風にはこんでおいて、良き所でキッパリになりチョンと柝の音で後幕を落とすと、飾り付けた道具が出て芝居調の台詞廻しになり立ち廻りを見せたり引抜を見せたりして幕に成るというもので、上方ではこの形の類を見ません。
 その代わり上方では正本芝居噺と称して芝居を一幕、すっくり見た様な気にさせる芝居を見たまま再現するものがあり、此れは江戸に無い形でおます。
 江戸・上方共通の形は二種類あり、その一つは噺の中の登場人物が芝居の真似事をするもので、役者が主人公の中村仲蔵や、淀五郎等をはじめ蛸芝居や七段目、蔵丁稚がポピュラーです。
 もう一つは噺の中でキッパリとなり芝居がかった台詞になって囃子や鳴り物が入るものが有りますが、東京は此れをも芝居噺と言い、大阪では、敢えて芝居噺と言わず、はめ物入り位で片付けてしまいます。
 ともあれ、上方だけの芝居噺としては前述の芝居見たまま式の芝居一幕の一席。これは楽屋が大変で、そこそこの人手がかかるから今日となっては何時でも何処でもという訳には行かず、演者もだんだん減って居るのが現状です。
 口はばったいが私の専売品でこの三月七日から十一日迄の五日間「国立文楽劇場小ホール」で「加賀見山」序幕花見の場を上演致します。興味の有る方はご一覧下さい。そうそうちょいちょいは演りません、数少ない上演ですので…… どうぞよろしゅうに。
posted by EMI at 00:00| 五郎兵衛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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